みなさま、こんにちは✨
相続&個人事業主専門の税理士 中澤君衣(なかざわきみえ)です。
過去の記事でも触れましたが、生前贈与は相続税の引き下げや財産の早期移転に有効です。
ただし、正しく生前贈与をしないと税務署から思わぬ指摘を受けてしまう可能性があります。
今日は生前贈与のポイントをお伝えします。
あげる、もらうの認識が双方にあるか
贈与のポイントといえば、これがまず大前提となります。
贈与は一人ではできません。必ず相手がいます。
お互いに「あげる」もしくは「もらう」の認識がなければ贈与にならないのです。
よくあるのが、親御さん(祖父母の場合も)がお子様(お孫様)名義の銀行口座を作り、そこにお金を振り込むケース。
もらう本人も認識していれば問題ないですが、まだ小さいお子様だとそれは難しいです。
その場合は、実質あげた側が預金の管理をしているため、贈与したことにはなりません(つまり、お子様名義の通帳に自分のお金が入っているだけ)。
生前贈与を有効にするための3つのポイント(現預金のケースで説明)
先ほどご説明した大前提の部分です。
贈与を考えているときはきちんと相手方に伝えてくださいね。
贈与契約書の作成が一般的かと思います。
ただし、何年も経つと紛失する場合があるので、預金を贈与する場合は普段使いの口座に直接入金するスタイルも良いでしょう。
ここが抜けているケースが結構ある印象です。過去の裁判例でもポイントになっています。
管理処分権というと、なんだか難しい表現になっていますが、
要するに、もらう側が自由にキャッシュカードや印鑑を使える状態になっているということです。
もし親御さん(あげる側)しかキャッシュカードの在りかを知らないということになると、
それは本当にあげたのですか?という風になってしまいます。
今回は現預金のケースをメインとして簡単に解説しました。
他にも留意するポイントはあるので、もし生前贈与を検討されている場合は税理士に相談してみてください。