【相続税】障害者控除①〜ざっくり解説〜

みなさま、こんにちは✨

相続&個人事業主専門の税理士 中澤君衣(なかざわきみえ)です。

相続税の申告をする際、色々な控除を受けられることがあります。

控除を受けることで税金が抑えられます。

今日はその中の一つである障害者控除についてご紹介します。

障害者控除とは

障害をお持ちの相続人に対し、一定の金額が相続税から差し引かれます。

被相続人(亡くなった方)が障害者でも相続人の方が障害者でない場合は適用されません。

誰が適用できるのか

以下の要件をすべて満たす方に適用されます。

基本的に、相続開始時点で障害者であるということが前提となります。

(1) 相続や遺贈で財産を取得したときに日本国内に住所がある人(一時居住者で、かつ、被相続人が外国人被相続人または非居住被相続人である場合を除きます。)

(2) 相続や遺贈で財産を取得したときに障害者である人

(3) 相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人(相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人)であること。

いくら差し引かれるのか

障害の程度によって異なります。

【一般障害者】控除額=10万円×(85歳−相続開始日の障害者の年齢)
【特別障害者】控除額=20万円×(85歳−相続開始日の障害者の年齢)

・一般障害者:身体障害者3~6級、精神障害者保健福祉手帳2~3級など

・特別障害者:身体障害者1・2級、精神障害者保健福祉手帳1級、成年被後見人など

なお、相続税額より控除額の方が大きい場合は、その引き切れない部分の金額をその障害者の扶養義務者(注)の相続税額から差し引きます。

(注) 扶養義務者とは、配偶者、直系血族および兄弟姉妹のほか、3親等内の親族のうち一定の者をいいます。

例えば、障害者の兄と扶養義務者の弟が相続した場合を考えてみます。

それぞれの相続税額が100万円で障害者控除が150万円とすると、兄の相続税額はゼロ(100万円−100万円)となります。すると、残りの50万円は引ききれませんから、弟の相続税額から差し引きます。したがって、弟の相続税額は、50万円(100万円−50万円)になります。

今回は障害者控除の基本的な事項をまとめました。

次回は障害者控除の適用のポイントをお伝えします!

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