みなさま、こんにちは✨
相続&個人事業主専門の税理士 中澤君衣(なかざわきみえ)です。
前回に引き続き、何の財産を持っているか分からないときの対処法をご紹介します。
今回は、不動産です。
名寄帳を取り寄せよう
名寄帳とは、1月1日時点でその方が持っている不動産の一覧のことです。
市区町村の役所で取得できます。
毎年5月くらいに送られてくる固定資産税の納税通知書にも所有している不動産が記載されていますが、実は全て記載されているとは限らないのです。
例えば、固定資産の価格が小さく固定資産税がかからない(非課税)不動産です。
この場合は、納税通知書に載ってこない(他に不動産がなければ納税通知書は送付されない)のです。
基本的に、固定資産税が非課税でも、相続税の申告対象になりますので注意が必要です。
①各市区町村から取り寄せる必要がある
名寄帳は個々の市区町村が作成しているものです。
そのため、不動産の所有者が複数の都道府県や市区町村にまたがって所有している場合は、各市区町村で取り寄せる必要があります。
あたりをつける一つの方法としては、固定資産税の納税通知書を見ることです。納税通知書が送られてきていればその市区町村に不動産を持っているということですので。
ただ、先ほどもお話したように固定資産税がかからない場合は納税通知書がそもそも送られてきませんので把握できない場合があります。
そのようなことにならないよう、生前から財産の把握が必要です。
②毎年1月1日時点の情報が記載されている
つまり、1月2日以降の情報は記載されないということです。
例えば、1月2日に売却をして所有者ではなくなった場合は翌年の名寄帳に記載されることとなります。
前回に引き続き、財産を把握する方法をご紹介しました。
ここまで読んでいただいた方にはお分かりいただけたかと存じますが、財産を完璧に把握する方法というのは少ないです。
こんな財産もあったの!?と相続開始の時に慌てないよう、是非日頃からなんとなく財産の把握をしておくことをおすすめします。