みなさま、こんにちは✨
相続&個人事業主専門の税理士 中澤君衣(なかざわきみえ)です。
2023年10月〜インボイス制度が始まります。
事業者の方はすでに関心を持たれている方が多いと思いますが、会社員の副業の場合はどうなるの?と思われる方もいらっしゃると思います。
今回は、副業している会社員の方がインボイス発行事業者に登録したら会社に副業がバレてしまうのかについて考察していきます。
結論:バレる可能性はある
先日、税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士として活躍していらっしゃるヒロ先生の動画を拝見しました。
テーマは、『副業してる会社員・全員聞け!適格請求書番号を取得したら国税庁サイトで公表されて勤務先に副業していることがバレてしまうのか?』。
この動画での結論は、番号登録しただけでは会社にバレることはほとんどないということ。
理由としては、
①会社が全データをダウンロードして検索しない限り、見つけられにくい。
②住民税の納付方法(特別徴収/普通徴収)に気をつければOK というものでした。
ん?
①ってやろうと思えばできちゃうんじゃない?と思ったワタクシ。
そんなわけで、番号公表サイトを覗いてみました。
サイトに行ってみると、ダウンロードのタブがありました。
ダウンロードのタブを押します。
全件データのダウンロードを押します。
ダウンロードの形式方法を選ぶと、現時点で登録されている情報(登録者番号、名前、住所など)がダウンロードされます。
すると、簡単に誰か検索できてしまうわけです。
個人事業主の場合は、本名が公表されますので調べようと思えばバレてしまう可能性があります。
どうしても知られたくない場合、手段はあるのか?
手段としては以下のものが考えられます。
ただし、メリット・デメリットがあるのでよく検討されてくださいね。
①法人を設立する
前述の通り、個人事業主の場合は本名が公開されます。
屋号・ペンネームだけの公開はできません(特に漫画家さんや芸人さんには影響を与えそうですね)。
ただし、法人の場合は会社名が公開されるので、番号公表サイトから個人の本名までを特定することは難しいです。
どうしても本名を公開したくない場合の手段の一つとして考えていただければと思います。
ただし、法人を設立することでデメリット(コストの問題、登記簿でバレるかもしれないetc…)があるので慎重な検討が必要です。
②住所を非公開にする
個人事業主の場合、住所を非公開にすることができます。
そのため、本名で検索されても同姓同名の可能性があるため、もしかしたらバレずに済むかもしれません。
会計ソフトの影響
インボイス制度を受けて、会計ソフト各社もサービス開始に向け色々動いています。
例えば、マネーフォワードですと、この番号公表サイトを自動照会し、取引先がインボイス発行事業者かを推測する機能をリリースするようです(詳しくはこちら)。
そうすると、会計ソフト上でも名前を検索すれば簡単にわかってしまうという流れになるかもしれません。
そこまでして会社が個人を特定してくるかは謎ですが、可能性はあります。
少し無理のある方法もご紹介しましたが、完全にバレない方法はないということをお分かりいただけたかと思います。